①~⑩まで続きましたが、今回の投稿で「YAMAHA グランドピアノ G2A オーバーホール」の修理作業は終了となります。

折角なので、工房に到着した当初のG2Aとオーバーホール作業の修理が完了したG2Aをほんの少しだけ見比べてみましょう。

工房に来た際は30年近く置いたままにしていた影響でホコリが溜まりに溜まり、地下という高湿度の環境に置かれていたことによって動作不良も多発しておりました。

金属部品という部品はサビだらけでとんでもない状態で弦は断線しておりました。

音は出ますがこれではちゃんとした演奏をすることは困難ですね。

そんな状態から弦を取り換えて修理し、中を掃除すると…

見間違えるように変わります✨

勿論、この部分だけでなく弦が巻き付いているチューニングピン等も変わりました。

手前部分の状態も結構、えらいことになっていました。

チューニングピンは湿気のせいで表面に緑青(ろくしょう)等のサビが発生し、若干緑色になっております。

…がこの部分も修理すると

これだけ変わります👍

こっちの画像の方が見慣れているThe・PIANOって感じがしますね。

新品のチューニングピンが良い具合に艶を出しているのがさらに良い。

部品を交換するだけで美観は大きく変わるのが良く分かりますね。

ということで、見比べはここまで。

作業としては外装の磨き作業が無いオーバーホール作業だったので、3週間ほどで完了致しました。

まぁ、予定通りでしたね。

あとは修理したG2Aを梱包し、お客様宅へ届けるだけとなります。

工房に到着した際と同じようにグランドピアノを梱包し、ピアノを搬出。

このままお客様宅へ運んでいきます。

無事、お客様宅に届いたのでピアノの開梱作業。

運送屋さんがグランドピアノを開梱するのを見届けつつ、納品調律の準備に入ります。

出庫前にある程度の音は整えていますが、ピアノを移動した場合は微細な振動や揺れが生じ、弦やアクションのバランスが若干崩れ、音が狂ってしまいます。

そのため、移動後には必ず調律を行うことが推奨されます。

とはいえ、新しい弦だとまだ張力が安定していないため半年後に調律をしなくてはいけないし、置いた環境に馴染むまで時間が掛かるため納品調律をする際はピアノ様子を確認してから作業を行うのがベストです。

納品の作業が完了したらこれでオーバーホール作業は完了となります。

次回は別の作業を始めますので、どうぞお手すきの際にご覧ください。

それではまた👋😊