前回の続き→ YAMAHA アップライトピアノ U2 虫食いからピアノを守る方法①
クロスパンチング交換
鍵盤を押す際に不自然な抵抗感や違和感があるかを確認します。
虫食いによる損傷が鍵盤に影響を与える可能性があり、ピアノを演奏する際に音質に変化がないかを注意深く確認します。異音や不自然な音が聞こえる場合、虫食いの可能性があります。
虫食いの穴がどれだけ広がっているかを確認し、交換の必要性を判断します。
今回のように広範囲にわたる場合は、新品のクロスに交換しなくてはいけません。
←が新品。→が既存のクロス。
虫食いの被害が木材内部に及んでいないかを確認し、内部損傷がある場合は交換します。
クロスを交換後は同じ問題が再発しないように虫害に対する予防策を講じます。
防虫剤の使用や湿度管理などがよいでしょう。
ピアノを安全に保つためには、適切な温度と湿度の管理が欠かせません。
以前のブログにも書いたようにピアノが置かれている部屋の湿度を適切に保ち、特に高温多湿や低温乾燥などの極端な条件を避けることがとても重要です。
また、ピアノの置かれる場所にも気を配りましょう。直射日光や暖房器具からの距離を保ち、ピアノを外部の環境から適切に遮断することで、虫害のリスクを軽減できます。
防虫対策
ピアノの内部に防虫剤を配置することで、虫の侵入を防ぐことができます。
しかし、防虫剤の選定には注意が必要で、ピアノに悪影響を与えないものを選ぶようにしましょう。
虫は特定の状況を好みます。
湿度が高く、暗い場所や食べ物の残りがある場所には虫が集まりやすいです。
これらの条件を回避することで、虫害を未然に防ぐことができます。
ピアノカバーの利用
ピアノカバーは虫害だけでなく、ほこりや直射日光からピアノを保護します。
カバーの使用により、ピアノが清潔で安全な状態を維持できるため適切なサイズと素材のカバーを選び、ピアノにぴったりとかぶせましょう。カバーは定期的に取り外して清潔にし、必要に応じて風通しを確保することが重要です。
これらの対策を組み合わせることで、ピアノの虫害から守り、長くかつ最高の状態を維持できます。
そして、忘れてはいけないのがピアノ調律師による定期的な点検やメンテナンスが虫食いの早期発見と適切な対策となります。
ピアノを最良の状態で維持し、虫害から守るためには定期的なメンテナンスが欠かせません。