『ピン板合わせ』の作業が終わったので今回はチューニングピンを入れるための穴開け作業を行っていきます😄
前の作業記録にも書いていたようにピン板に「弁柄」が付着している状態だと作業してる間に服等に付着する恐れがあるので、ピン板の表面を綺麗にしてから穴あけ作業を行います。
今回のピン板は新しいので、直径6.90Φ、長さが64mmのチューニングピンを入れていく方針となりました。
穴あけ作業はやり直しの利かない一発勝負の作業なのでドリルの刃も厳選したものを使います👌
チューニングピンの穴開けは真っすぐ穴を開けるのではなく、若干斜めにして穴あけ作業を行うからです。
弦には一本に付き70~90㎏の張力が発生します。
張ってる状態でこの力が加わると、真っすぐの状態で穴を開けたチューニングピンの場合、弦に引っ張られてチューニングピン自体が斜めになってしまいます。
この状態になってしまうと、その後の調整や調律、全体の張力のバランスや響き等にも影響を及ぼしてしまいます。
そのため、弦を張った状態でも真っすぐになるように敢えてチューニングピンが若干のけ反るように斜めに開けていきますが、切れ味の悪いドリルで作業を行うと最悪、穴の位置がズレてしまう可能性があります。
勿論、斜めに穴を開けようとするとズレが出てくるので厳選したドリルの刃だけでなく、位置ズレ防止のためのボール盤も使用し、ベストな状況で穴を開けていきます。
人の手で開けることも可能ですが、どうしても手ブレが起きてズレてしまうのでボール盤は必須になりますね💦
とりあえず、この作業は時間を掛けてでも良いので慎重に慎重を重ねて穴を開けていき、ドリルの刃を引き抜く際も周りに傷が付かないように気を付けて行います。
200本以上のチューニングピンが入るので必然的に200回以上ドリルで穴を開けていきます。
その際に発生する木屑の量も半端ありません😅
位置を確認しながらやらなくてはいけないので刷毛を使い、木屑をどかして穴を開けていきます。
穴開け作業は丸一日掛かりましたが、無事全ての穴を開けることに成功しました。
穴を開けたピン板を本体に仮止めして、状態を確認🔍
良いですね😊👍
一番のメイン作業が終わったので、とても気が楽になりました。
といってもまだやらなくてはいけない作業は多々ありますが・・・💦
仮止めしたピン板を本格的に接着していかなくてはいけないので仮止めしてるピン板のネジを全て取っていき、相当な量の接着剤とヘラを手元に用意します。
ネジとピン板を取り外したら用意してた接着剤を満遍なく塗り付け、ヘラで伸ばしながらピン板と本体を接着します。
ピン板と本体を接着するにはピン板のネジを締めた上でクランプを使ったほうが安心です。
隙間があるとそこで雑音が発生したり、音の伝達にも影響が出るので必ず圧着します。
一日はおいていかないと駄目なので今回の作業はここまで。
それでは、また👋