アクションの修理作業もあと少し、今回は「ブライドルテープ」を交換します。
ブライドルテープはハンマーを打弦した後に元の位置に戻るのをサポートする役割を果たす重要な部品です。
次の打弦に備えてハンマーが迅速に戻ることが求められる。
この動作を補助する役割が「ブライドルテープ」となります。
特に連打の際に重要な役割を担っている部分ので、このテープが千切れたり外れたりすると動作不良の原因になります。
画像を見ると表面がボロボロになっていますね。
ピアノが置いてある環境によっては湿気や乾燥などの要因で劣化していきます。
この状態だと雑音の原因になったり、千切れる可能性が高いので新しいテープに交換します。
新品の「ブライドルテープ」。
ここの部分を交換するだけでも雑音や動作不良が改善されるのでクリーニング作業をする際はオススメの作業でもあります。
これでアクションの修理作業は完了。
部品を組み上げたら内部機構のアクションと鍵盤を組み上げて内部の調整作業に入ります。
調整作業は、ピアノの音質や演奏性を向上させるために欠かせない重要な作業で、
専用の工具を使用し、鍵盤の動作調整、ハンマーと弦の間隔、ハンマーの位置調整、ハンマーの整音、鍵盤の高さや深さ等、弦とハンマーの距離調整等の様々な作業が行われ、ピアノ全体の音色やバランスを順を追って整えていきます。
画像は鍵盤の高さ調整。
メーカーとピアノの機種によっては寸法が違うので一度やったら終わりではなく、何度も確認して違和感のある部分を拾っては調整、気になったら微調整を何度も行っていきます。
内部の調整作業がひと段落付いたら調律作業を開始します。
ピアノの調律は音質を維持し、演奏品質を向上させるために必要不可欠な作業です。
音が不安定だったり、特定の音がずれていたりする場合、または楽譜の音符とピアノの音が合わない場合は調律が必要な可能性があります。
調律を怠るとピアノの音質が低下し、演奏するのが難しくなるため中のメンテナンスも含めた定期的な調律がとても大切。
調律をしていない年数が重ねれば重なるほど、ピアノにはさまざまな問題が現れることがあるため注意が必要です。
調律が終わったら外装のパネル組み上げて作業は完了。
あとは運送屋さんがピアノを引き取りに来るまで保管します。
作業が終った4日後ぐらいにヤマハのLU101を納品するため運送屋さんがピアノを引き取りに来てくれました🚚
あとはこのままお客様宅へピアノを運んでいきます。
という訳で、これでヤマハのLU101 クリーニング作業はこれで完了となります。
あっという間の作業でしたね。
今回は外装のクリーニング作業は無しの内部をメインとした修理でしたので、110,000円ぐらいの費用でなんとか修理できました。
次はヤマハのLU101を引き取りに来た際に届いたアップライトピアノを修理します。
それでは、また👋
Xでも作業風景を投稿しております♬
ヤマハlu101を納品するため運送屋さんがピアノを引き取りに🚚
— ピアノリペア工房 (@pianorepairkobo) July 8, 2024
納品予定はもう少し先なので、その間は運送屋さんの倉庫で待機となります。
入れ替わりにディアパソンのアップライトピアノが工房に搬入されました🎹
早速、修理+メンテナンス作業に入ります🛠️ pic.twitter.com/meOLcRjnL7