ヤマハU30BLの状況確認が完了したので本体の清掃作業に入ります。
内部清掃を行うため鍵盤とアクションを取り外します。
細部に渡って掃除する際は取り外せる部品は全て取り外していきます。
今回はハンマーの修理作業がメインになりますがネズミが入ったピアノの特徴としては長期に渡り人が触っていないことが多いため必然的にピアノの内部にはたくさんの埃が積もっていることが多々あります。
鍵盤の下を確認してみると物凄い量のホコリを確認。
灰色になっていますね💦
ピアノは大きな家具のように見えますが、実は非常に繊細な楽器です。
ホコリをそのままにしておくとカビやシミが付く原因にもなりますし、音の質に悪影響を与えるだけでなく鍵盤の動作を鈍らせることがあります。
また、ピアノが設置している部屋の環境も埃の溜まりやすさに大きく影響します。
予防としては適切な温度/湿度を保持し、定期的な換気、ピアノカバー、そして部屋全体の掃除を行うことでピアノに埃が溜まるのを防ぐことができます。
とりあえず、中を清掃し溜まりに溜まった埃を除去していきましょう。
綺麗になりました✨
全体的にスッキリになりましたね。
消音装置に覆いかぶさっていた埃も消え、内部にカビやシミが無いことを確認。
このピアノが湿度の高いところに設置していたら水分を多く取り込んだホコリがカビやシミを作り出し、美観を損ねる場合があります。
なぜならシミなどが木材の表面にこびり付くと中々取れないことが多く、木材の表面を削ったり、化学薬品を付けないと綺麗になりません。
また、虫喰いの被害が無いのも救いでした。
衣類害虫の代表と言われる「カツオブシムシ」と「イガ」。
埃が溜まると上記の虫が発生しやすく、ピアノ内部のフェルトやクロスを食い荒らし、部品を損壊させてピアノの動作に悪影響を及ぼす存在です。
部品が喰われていた場合は交換しなくてはいけませんが、今回はネズミの被害だけで留まっていました。
ラッキーでしたね👍
内部のホコリを除去したら早速、ピアノ本体を寝かして金属磨きに入ります。
ちなみにお客様が自分で掃除する場合は掃除機を使って軽く埃を吸い取る程度にとどめましょう。
内部の埃除去をする場合はリスクが伴うため、基本的にはピアノ調律師に任せるのが安心です。
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朝一はヤマハU30BLの清掃作業。
— ピアノリペア工房 (@pianorepairkobo) May 26, 2024
埃がたんまり積もってる💦
ピアノ本体の状態確認もしたいので、本体を寝かす前に溜まった埃を吸い取っていきます🧹 pic.twitter.com/RXwUgsqyCd