前回の「フレンジコード交換」「ブライドルテープ交換」の作業が終わったので「ハンマーファイリング」作業に入ります。
ピアノハンマーファイリングとは何か?
ピアノハンマーファイリングとは、ピアノのハンマーの表面を削り、形状や硬さを整えるメンテナンス作業のことです。
ピアノのハンマーは、弦を叩くことで音を出す重要なパーツであり、時間とともに打弦することによって劣化します。
ファイリングを行うことで、ハンマーの摩耗や変形を修正し、最適な状態に戻すことができます。
ハンマー表面に弦の溝が残っている。
このままにしておくと徐々に弦の溝が深くなって形が変わり、音色の影響が出てしまう。
ピアノハンマーファイリングの目的
ファイリングの主な目的は、ピアノの音質を向上させることです。
長期間使用されると、ハンマーの表面が硬化し、音がこもったり、ばらついたりすることがあります。ファイリングにより、ハンマーの形状を整え、弦との接触面を均一にすることで、透明のあるクリアでバランスの取れた音を再現します。
また、ハンマーの寿命を延ばすことも目的の一つです。
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適切なファイリングを行うことで、ハンマーの摩耗を最小限に抑え、長く良好な音質を保つことができます。
ハンマーファイリングの重要性
音質向上の理由
ピアノの音質は、ハンマーの状態によって大きく左右されます。
ハンマーが劣化すると、弦を叩く際のエネルギー伝達が不均一になり、音がこもったり、響きが失われたりします。ハンマーファイリングを行うことで、ハンマーの表面を滑らかに整え、弦との接触面を均一にすることができます。これにより、各音がクリアに響き、全体のバランスが取れた美しい音色を実現できます。
特に、クラシックやジャズなどの繊細な表現が求められる音楽において、ハンマーファイリングは不可欠な作業です。
ハンマーの寿命延長
ハンマーファイリングは、ハンマーの寿命を延ばすための効果的な手段でもあります。
定期的にファイリングを行うことで、ハンマーの表面が均一に保たれ、摩耗や変形が抑えられます。
これにより、ハンマーが長持ちし、交換の頻度を減らすことができ、ハンマーの状態を良好に保つことで、ピアノ全体のメンテナンスコストを抑えることができます。
このように、ピアノハンマーファイリングは音質の向上とハンマーの寿命延長という二つの重要な目的を達成するための不可欠なメンテナンス作業です。
ピアノを長く良い状態で使用するためには、定期的なファイリングが欠かせません。