本体のクリーニング作業が終わったので、内部機構の部品交換を開始します。

年数の経っているピアノ程、部品を交換したほうが良い。
劣化が進んで酷いことになっている。

今回のBL‐61もまさにその状態だ

アップライトピアノには鍵盤を押した際に素早く打鍵ができるようにスプリングが付いてて、そのスプリングを補助する役割が「フレンジコード」と呼ばれるひも状のパーツとなります。

フレンジコードの状態が悪化すると、ピアノを弾いた際に影響が出ます。
以下のような変化が見られた場合はフレンジコードの交換を検討するべきです。

  1. 鍵盤の重さの変化:鍵盤が重く感じたり、操作感が変わったりすることがあります。
  2. 雑音/連打がしにくい:弾いた際に異音や連打した時に上手くいかない。
  3. 全体的な演奏性の低下:ピアノ全体の反応が鈍くなり、演奏が難しく感じる場合も、フレンジコードの問題が影響している可能性があります。

赤い矢印の部分が「フレンジコード」
本来は白色だったのが劣化して茶色くなっている。

触るとガチガチに硬くなっているので新品に交換します。

交換が完了👍
上の画像と比べると全然違いますね。

この調子で他の部品も交換していきます。

「ブライドルテープ」の交換作業。

ハンマーが弦を打った後に次の打弦に備えて元の位置に戻るためのサポートをしています。
ここも劣化して茶色くなっていますね。
テープの先についていてる赤い部品(ブライドルチップ)も劣化してちぎれてしまう場合があり、弾くと雑音を生じたりすることがよくあるので交換していきます。

「フレンジコード」「ブライドルテープ」の交換の必要性は時間と共に摩耗したり、劣化したりするためです。

これにより、ピアノの音質や安定性に影響を及ぼす可能性があります。

定期的な交換はピアノの音楽性を維持し、修理や交換の費用を抑えるためにとても重要です。

「フレンジコード」「ブライドルテープ」の摩耗や劣化は、視覚的に確認できる場合があります。

具体的なサインとしては、以下のようなものがあります。

  1. 変色や錆:錆びたり変色している場合、劣化が進んでいる可能性があります。
  2. 物理的な損傷:切れてたり曲がりが見られる場合も交換が必要です。
  3. 摩耗の痕跡:表面に摩耗による凹みや擦れが見られる場合も、交換のサインです。

ピアノの調律時に状態をチェックし、これらのサインが見られた場合は早めに調律師に相談して交換を検討しましょう。

これにより、ピアノの音質や演奏性を維持し、長く使い続けることができます。

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