内装の清掃作業が終わったので、今度は弦に付着しているサビを取り除いていきます。
埃やサビが弦に付着することで音の響きに音色、それに倍音が損なわれることがありますが、金属磨きをすることによってこれらの問題を解消することができます。
しかし、勢い余って磨くと低音部の巻線がほつれて音色がおかしくなったりしまう場合があるので、サビを取る際は丁寧に弦を磨かなくてはいけません。
ピアノには低音部、中音部、高音部とセクションごとに分かれている。
どれくらいサビが付いているか確認したところ茶色くなっている弦が多々ありました。
←がサビが付着している状態の弦。
表面に付いてるサビを落とすと金属ゴミが出るので掃除機で吸いながら作業を進めていきます。
中音部の弦に付いていた錆を落としたことで、くすんでいた弦も綺麗になりました。
この調子で他のセクションの金属部品も綺麗にしていきましょう。
下の動画は手では綺麗に出来ないところを工具で綺麗にしている作業になります。
手が入らない部分は工具を使うことが多い。
勿論、弦だけでなく年数が経ったペダルも錆等が目立つようになります。
ペダルを取り外し、一つ一つ金属専用の機械を使って磨いていきましょう。
錆びも無くなり、綺麗になりました✨
あとはペダルを組み上げて本体に取り付けると言いたいところですが外装を磨かないと組み上げられないので、次回からは外装の磨き作業に移ります。
ピアノは家庭やスタジオで長い時間を過ごす楽器であるため環境によって状態が左右される。
たかが埃ですが、その埃がピアノに与える影響は大きく、断線や音質に悪影響を及ぼす可能性があります。
鍵盤や弦に溜まった埃は演奏時の制約や音の共振を妨げるだけでなく、音質の低下を招く可能性が高い。
また、木製部品や金属部品が埃に覆われると劣化が進み、修理や部品の交換が必要になる場合があるので注意が必要です。
今回の作業はピアノの美観や音質を維持し、長寿命化するために欠かせない重要な作業。
定期的な金属磨きにより、埃やサビをたまらせず、ピアノのパフォーマンスを最適な状態に保つことができます。