アクションの修理作業もほとんど終わりました。あとは修理した鍵盤とアクションを取り付けて本体の調整作業に入ります。
鍵盤とアクションを取り付けたら調整を開始。
まず最初はハンマーの間隔を合わせていきます。
画像でも分かるように右に打弦する状態になっているので左にハンマーを調整します。
ハンマーが取り付けられているネジを緩めて左へ傾くように調整をします。
無理に調整すると部品を痛めるので慎重に行います。
左右共に間隔が揃いました。
これで真っすぐにハンマーが弦を打つことが出来ます。
真っすぐに動かないと音量に影響が出てしまうので他のハンマーも揃っているか確認していきます。
ハンマーの間隔調整が終わったら「ならし調整」と呼ばれる作業を行います。
15㎝スケールを使用し、鍵盤の高さの基準を決めて全体を揃えていく作業になります。
鍵盤の高さを揃えるにはペーパーパンチグと呼ばれrる部品を使い、高さを調整します。左から0.08mm、0.15mm、0.30mm、0.45mmの厚さがあるため適切な物を選んでいきます。
鍵盤の高さを揃えたら今度は鍵盤の深さを揃えていきます。
専用の定規を使用し、鍵盤を下げた位置が均一になるように調整していきます。
バックチェック合わせ。
打弦後に戻ってきたハンマーを適切な位置に捉える調整が必要でハンマーのリバウンド(二度打ち)を防ぎます。
本体の調整作業もあと少し。
最後の調整。
ダンパーの調整作業中、ペダルを踏むたびに雑音が発生していたので確認したところダンパーのスプリングが入る溝の部分にゴミが溜まっていた。(赤い矢印)
これが原因で雑音が出ていたので溝を綺麗にしていきます。
これが終わり次第、本体を組み上げて出庫調整作業に入ります。
AT‐14の調整作業をインスタグラムにも載せております↓