イースタイン150型とは何か?

イースタイン150型は、国産ピアノの中でも知る人ぞ知る小型グランドピアノです。

元々イースタインというブランドは、戦後から昭和の中期にかけて活動していたメーカーで、東京ピアノ工業で製造。

当時はヤマハやカワイに次ぐ存在として独自のモデルを展開していました。

しかし大量生産ではなく手作りのピアノであったため、現在では中古市場でしか出会えない希少なブランドとなっています。

また、大きなコンサートグランドほどの迫力はないものの、コンパクトさと扱いやすさ、そして国産らしい丁寧な作りが魅力です。

150型はその名の通り全長150cm前後のコンパクトなグランドピアノで、奥行きが限られている住宅環境にも収まりやすいサイズ感が特徴です。

小型ながらも音の伸びや響きをしっかり持ち、趣味としての練習や小規模な演奏空間に最適なモデルで構造としては標準的なグランドのアクション機構を備えており、アップライトでは得られない弾き心地と反応の良さを楽しめます。

白く塗装されたイースタイン150型。

に一度どこかで再調整/再塗装されたのか他の部分も手が加えられている。

とはいえ、製造から長い年月が経っている個体が多く、弦や響板、アクション部品の劣化により修理が必要になるケースが少なくありません。

中を見ると見本のような断線が確認できる。

弦は全体的に錆びついて茶色くなっており、いつ切れてもおかしくない。

この状態だとまともに弾くことも出来ないのでオーバーホールをすることになりました。

オーバーホール後、どのくらい音が変わるか?

よく聞かれるのが「オーバーホールをしたら音が変わるの?」

と良く聞かれます。

これに関してはピアノの状態や作業内容によって差がありますが、弦やハンマーを新品に交換すれば、音の張りや響きが大きく改善されます。

特に古いグランドは経年劣化で音がくぐもることが多いため、オーバーホールを施すことで驚くほど透明感のある明るい音色に蘇るケースも少なくありません。

とえりあえず、上記の画像のように弦は錆びついてるので交換はマスト。

他の部分はお客様と相談して作業を開始することになりました。

今回の作業記録は結構長めになるかもしれませんね。

それじゃあ早速、中から修理を始めていきましょ~

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