クリーニング作業が終わったので内部の調整/調律を開始!

・・・の前にピアノ本体に取り付けてある消音装置を取り外していきます。

大分前に製造されたピアノの消音装置。

「Technics」と書かれていますね。

基盤を確認してみたらサビついてたり、コンデンサから液漏れがあったため電源が付かなくなっていました。

こうなってしまうと部品を取り寄せる必要があるのですが、製造年代によっては部品が無い場合があります。

この消音装置はそれに該当しました。

基本的に消音装置は電化製品の分類のため昔の機器の部品は無くなっているのが多くあります。

基盤が損傷している以上、新しい消音装置を付けるか取り外すかの二通りとなります。

今回は事前にお客様から外して欲しいとのご依頼を受けたので、全ての部品を取り外しました。

残った部品は使えるとこと使えない部分と分けて予備部品として保管しておきます。

…という訳で、消音装置を取ったら「調整/調律作業」を改めて再開。

調整作業はピアノ本体の演奏性能を維持し、最高の演奏体験を提供するために欠かせない重要なプロセス。

鍵盤の感触が不安定だったり、鍵盤を弾いた際に重く感じる場合は整調が必要な可能性があります。

整調を怠ると、ピアノの音質が低下し、演奏が難しくなる可能性があります。

そのため正確な調整を行うことによってピアノ全体の性能を向上させ、快適かつ演奏者がより高いレベルの演奏を楽しむことができるようになるための作業となります。

勿論、内部の調整作業だけでなく、全ての音を揃える調律作業もとても重要です。

なぜ、ピアノ調律が重要なのか?

それはまず、音はピアノ調律によって音色の美しさとバランスが実現されるからです。

正確な音高と均等な音色によってピアノの響きは一層美しくなり、演奏の正確さも保たれます。

ピアノが正確に調律されていると、演奏者は正確な音程で演奏することができます。

音がずれている状態で演奏すると、音楽の流れやハーモニーが乱れ、正確な演奏が難しくなります。

何よりちゃんと調律されたピアノで演奏することで、正確な音高や音色を聴き分ける能力が養われます。

これによって、音楽的な感性が磨かれ、より深い表現力を持った演奏が可能となります。

また、ピアノの定期的な調律はピアノの寿命を延ばし、メカニズムの劣化を防ぐ役割も果たします。

適切なメンテナンスを行うことで、ピアノの価値を保ち、将来の修理費用を抑えることもできます。

ピアノは美しい音色と感動的な音楽表現を生み出す楽器ですが、その最良のパフォーマンスを引き出すためには、正確なピアノ調律が欠かせません。

内部の調整/調律のプロセスとその重要性を理解することはピアノの音楽体験を向上させるために重要です。

この二つの作業を最後に行うことで、ピアノを最高の演奏状態に保つことができます。

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