ヤマハのLU101が出庫する際に届いたアップライトピアノ。
ディアパソン 126-S🎹
高さ126cm中型サイズのアップライトピアノ。
オオハシピアノの創業者・大橋幡岩氏が設計に携わったことでも有名なディアパソンです。
製造年数は1979年ごろですね。
外装はマホガニーの艶ありでフローリングのお部屋と調和しやすいカラーとなってます。
今回のクリーニング作業も出来るだけ費用を抑えた金額で修理して欲しいとの依頼のため外装の磨き作業を省いた簡易クリーニングとして作業をすることになりました。
という訳で早速見積りを出すためピアノ本体の状況を確認していきましょう。
年数が経っているピアノの場合、共通しているのはホコリが溜まっていることが多い。
今回のディアパソンも前回のヤマハLU101と同じぐらい内部にホコリが溜まっている。
そしてホコリの影響なのかハンマーが戻らない部分も多々確認。
アクションと鍵盤の調整も必要になるかもそれませんね。
そして何より、今回は後付けの消音装置も本体に取り付けてあります。
お客様からは使用できるかどうか不明とお聞きしていたので、鍵盤を取り除いて後付けの消音装置の状態も確認していきます。
現代の消音装置はセンサーで検知する非接触タイプですが、このピアノに付いている消音装置は鍵盤をセンサーが接触するタイプの旧式モデル。
20~30年ぐらい前の消音装置ですね。
アダプターを接続して電源を入れようとしましたが接触が悪いのか電源が点かない。
このタイプの消音装置は昔に製造された商品のため現時点で不具合が出ている場合は既存の消音装置を外すか修理するかのどちらかになる。
なぜなら消音装置は家電扱いになってしまうので、20~30年経っていると修理する部品が無いことが多いためである。
とりあえず、この状態では使用できないとお客様にお伝えしなければならない。
消音装置のチェックが終わったら内部状況を知るためにピアノ本体を寝かす。
響板にヒビや割れがないか確認していきます。
という訳で、大体の確認作業は終わり。
あとはお客様にピアノの状態をお伝えして今回の作業内容は中の掃除に動作不良が起きているアクションの修理と劣化している部品交換。
内部の調整作業に調律、そして使用できなくなっている消音装置を取り外す作業(仮)
の内容に決まりました。
大体の修理費用は60,000円~70,000円ぐらいですね。
それでは大体の金額と作業内容が決まったのでクリーニングを開始していきます👍
Xでも作業風景を投稿しております♪
午後のピアノ調律へ行く前にディアパソンのクリーニング準備🛠️
— ピアノリペア工房 (@pianorepairkobo) July 10, 2024
ピアノ本体を寝かす…前にアクションと鍵盤、外装パネルを取っていきます(10倍速)
特にネジで固定されてる部品は慎重に…
無理に取ろうとするとサビの影響でネジが折れてしまう💦
時間を掛けてでも折れないように取っていきます🪛 pic.twitter.com/5AMnA1iXET