金属磨きの作業が完了したので、鍵盤の軸部分となる”バランスキーピン”と鍵盤の”木口”(こぐち)の交換作業に入ります。
先に鍵盤の部品交換から始めましょう。
ちなみに鍵盤の”木口”(こぐち)と呼ばれる部品は鍵盤の手前部分にある部品。
結構目に入りやすい部分ため年数が経って劣化すると表面が黄ばんだ色になってしまい、美観的にもあまりよろしくない状態となってしまう。
画像見ると分かりやすいですが白鍵の上面の色が白なのに対して”木口”は黄ばんでしまっているたね結構目立ちます💦
象牙のように元からベージュのような色合いならともかく…この状態では余り印象は良くありませんね。
ピアノ本体の動作や音色に対して支障はありませんが、お客様からの希望もあったので全ての”木口”を交換することになりました。という訳で新品の”木口”を用意して既存の”木口”を取り外していきます。
たまにこの部分が取れにくい場合のピアノも多々あるので、注意しながら作業を進めていきます。
無理に剥がそうとすると鍵盤が駄目になってしまうので💦
無事、既存の”木口”を全て取り外すことに成功。
あとは新品の”木口”を取り付ければ作業は完了となります。
ちなみに”新品の木口”は画像の左上。
今回のピアノに関しては”木口”が取れにくいタイプの鍵盤だっため時間を掛けました。
改めて見ると新品の”木口”は本当に真っ白なので、違いが一目瞭然ですね。
さて、鍵盤の部品交換が終わったら今度は鍵盤の軸になる”バランスキーピン”を交換していきます。
この部分は鍵盤の動作に一番関わる大切な部品。
表面にサビが付着している状態だと鍵盤の動作が鈍くなったり、鍵盤が下に下がったまま元に戻らないなんて言うのは良くある話でもあります。
交換するのはサビがこびり付いて酷い部分だけを交換していきます。
見た目がすごいことになっていますね。
触ってみると表面がサビの影響によってざらついてて鍵盤の動作不良を引き起こしていました。
この状態の”バランスキーピン”では演奏した際に必ず支障をきたしてしまうため早速、新品の”バランスキーピン”に交換していきます。
既存の”バランスキーピン”を取り外して中をコンプレッサーでゴミやサビを飛ばしていきます。
穴の径もちゃんと合っている物でないとスカスカになって雑音の原因になる場合があるので、径にあった新品を選び、打ち込んでいきます。
新品の”バランスキーピン”を打ち込んだ後の様子。
穴の径もちゃんと合っていたので、大丈夫そうですね。
あとはひたすら新品を打ち込んでいきます。
という訳で今回の投稿内容は部品の交換作業がメインでした。
結構多いんですよね、特に”木口”は。
ちなみに”木口”のみの作業費用、もとい修理費用は大体¥3300~¥5500ぐらいで”バランスキーピン”の交換は一本につき¥220ぐらいが目安となります。
一応、参考までに🙇♂️
Xでも作業風景を投稿しております🎵
ヤマハのアップライトピアノ🎹
— ピアノリペア工房 (@pianorepairkobo) July 4, 2024
lu101の修理作業
鍵盤の軸部品でもある、バランスキーピン。
サビと腐食による影響で穴の径が若干広がっている💦
このままだと雑音や鍵盤の動作不良に繋がるので埋木をし、再度穴を開けて新品のキーピンを打ち込んでいきます🔨 pic.twitter.com/9Yh7Avym92