ブライドルテープの交換

前回のダンパーロッドの磨き作業が終わったので部品交換作業に入ります。

「ブライドルテープ」

ハンマーが弦を打った後に素早く手前に戻るのをサポートする部品。

このブライドルテープは、普通にピアノを使用していれば数年から数十年間問題なく使用できますが、ピアノの使用頻度や置いてある環境条件によっては劣化が早まることもあります。

👈が既存のブライドルテープ。

👉が新品のブライドルテープ。

茶色く変色している既存のブライドルテープは千切れやすくなっている。

ブライドルテープの劣化はピアノの演奏性や動作に直接影響を与える可能性があります。

劣化したブライドルテープは鍵盤からアクションにかけての正確さやタッチ感に影響を及ぼし、演奏の快適さや表現力を損なうことがある。また、劣化したブライドルテープが異音や不安定な音色を引き起こすこともあります。

では、それを防ぐための確認はどうすれば良いか?

劣化状況を確認するには自分でパネルを取って確認するか、ピアノ調律師が来た際に確認してもらうかの二択になりますが、パネルを取るのに慣れていない方はピアノ調律師にお願いしたほうが安心です。

ピアノの機種によっては物凄く重たいパネルもあるので💦

確認する時はブライドルテープ表面の色褪せや剥がれ、硬化やひび割れ、糸のほつれや縫い目のほどけなどが劣化の兆候です。

しかし、ピアノの使用頻度や置いてある環境によって、ブライドルテープの劣化速度は異なります。

頻繁に演奏されるピアノや、湿度や温度が高い環境下で使用されるピアノは、劣化が早まる傾向にありますので、早めの部品交換を検討する必要がありますね。

とりあえず交換作業は完了。

これでブライドルテープが切れずに問題なくピアノが弾けるようになりました。

あとはもう一度車にアクションを積み込んで本体に取り付けます。

お客様の都合もあり、2~3日程経ってから再度お客様のご自宅へ。

これでようやくちゃんとした調律が可能です。

それでは早速調律を始めていきます。

動いていて音が出ていれば特に問題はないと思いがちですが、ピアノに使われている部品は年数が経つごとに劣化するし、ピアノの使用頻度も高ければ劣化は早くなります。

部品の交換の有無を確認をするためにも定期的なメンテンナンスと調律が必要になるため年数が空いているピアノは一度、調律師に確認したほうが、安心してピアノを使用することができます。