前回の続き→ YAMAHA アップライトピアノ U2 鍵盤(白鍵)の木口交換作業

今回の作業はピアノ本体に鍵盤を組み込んでいきます・・・が、その前に鍵盤上面の汚れを取るため専用の研磨機を使い、表面を綺麗にしていきます。

本来なら右に画像で左に文章を携えて投稿しようと思いましたが、作業前の鍵盤と作業後の鍵盤を分かりやすく見比べてもらうため画像は大きめに載せていきます。

画像でも見て分かるように白鍵上面に汚れや多数の傷を確認することができます。何かの拍子でペンのようなものが落ちたのでしょうか?

白鍵上面に黒い跡が残っていますね。よく見る傷はタバコの灰が白鍵上面に落ちて凹凸の激しい鍵盤になっていたり、先っぽが欠けていたり、あとはアルコールで鍵盤を拭いた影響かヒビが入っていたりと傷の種類も多岐にわたります。

今回は鍵盤上面に傷と何かの黒い跡がついていただけでしたので、研磨すればほとんどの鍵盤が綺麗になります。

動画の尺が極端に短いですが88本の鍵盤を上の動画のように延々と磨いていく作業になります。専用の研磨機は物凄い勢いで回転しているためしっかり両手で持っていないと鍵盤が吹っ飛んでいくことがあるため要注意です。

研磨機で綺麗にする時は両手でしっかり鍵盤を持って汚れや傷等が無くなっているか確認しながら研磨していきます。

という訳で磨き終わりました。

ちなみにどこからどこまで研磨したか分かりますか?正解は・・・

右から青丸までが未研磨の鍵盤で左から赤丸までが研磨済みの鍵盤になります。

よく目を凝らして見ると右陣営の鍵盤の上面にはまだ小さい傷が無数に付いているので、左陣営の鍵盤のように傷を無くしていきましょう。

鍵盤の研磨が終わったら本体に鍵盤を組み込んでいくところですが、次は虫食いで酷い状態になっていたフロント/バランスキーピンの磨き作業に入ります。

鍵盤軸になるキーピン。

汚れや錆が付いていると異音や動作不良の原因になるので入念に磨いていきます。

綺麗になりました✨

金属部品に艶が出ると物凄い達成感を得る。

この調子で他のキーピンも磨いていき、鍵盤を本体に組み込む準備をしていきます。

鍵盤とキーピンの磨き作業が完了したら早速組み込み作業。

虫食いのせいで破損したクロスも新しいクロスに交換したので正常な鍵盤タッチを得ることが出来ます。

あとは鍵盤が適切な動きをしているか、そうでないかを一本づつ調べて微調整を施していきます。

この作業もあと少し🎵

次回→ YAMAHA アップライトピアノ U2 最後のメンテナンス作業