屋根を取り付けるための加工作業が終わったので、次はフレームを乗せて全体のバランスを確認する「弦圧調整」に入ります😄
まず加工するために起こしていたピアノ本体をもう一度寝かしフレームを乗せる準備に移ります。
壁際に置いていたフレームをチェーンブロックで持ち上げる場所まで移動しましょう。
フレームの裏側を改めて見たら弁柄で真っ赤になっておりました。
ピン板合わせ作業の名残ですね。
服と手に付かないように作業着と手袋をして、チェーンブロックの準備をしていきます。
この準備作業が結構時間が掛かります💦
ピアノで一番重い部品はピアノのフレームになります。
そのフレームを紐やロープ等で上に持ち上げるようにするのですが、括り付ける部分が限られています。
その括り付けることが出来る部分を見つけ出してロープ等を付けていくのですが、均等に真っすぐ上に持ち上がるようにしなくてはいけないので、ロープ等の長さを微調整していかなくてはいけません。
バランスが良くない状態でフレームを上に持ち上げるとフレームが床や寝かしているピアノの上に落ちてフレームにヒビが入ったり、ピアノ本体に致命的なダメージが付いたりします😫
何度もチェーンブロックで少し持ち上げては真っすぐにフレームが上がるかどうかを確認していきまsす。
真っすぐフレームが持ち上がるならそのまま持ち上げていき、フレームが乗せられるようにピアノ本体を下へ移動していきます。
ピアノ本体を下へ配置できたらフレームをゆっくり下ろしていきます👌
無事にフレームを下ろせたら今回のメイン作業でもある「弦圧調整」を行います。
全体のフレームのバランスが適切な数値になっているかの確認作業で、これが適切でないと音量や音色に影響を及ぼしてしまいます。
弦圧が適切な数値になっているか確認するには上の画像の作業のように細い紐で計測していきます。
細い紐が赤い丸部分に付いて、細い紐が青い丸部分に付かなければ弦圧が適切であると判断し、なおかつ青い丸部分がどれくらいフレームから離れているか15センチスケールで測定します。
大体3mmほど離れているので理想的な数値ですね👍
では、適切な数値でない場合はどうするかというと、上の画像の赤い丸部分を削っていきます。
前に作業した「ピン板合わせ」と作業の要領はほとんど同じです。
赤い丸部分に弁柄が付着するまで削っていく作業になります。
しかし、弁柄が全て付着することに執着し過ぎると今度は弦圧が出過ぎてしまって音の伸びが悪くなり、弦が切れやすくなります。
極端に弦圧が高すぎるとピアノ本体のバランスにも悪いので、弦圧測定を小まめに行います。
基本的に弦圧には低音、中音、高音ごとに理想的な数値がありますので、その数値に沿って作業を進めていきます。
弦圧の数値が適切だと判断したらフレームのネジ等を付けて張弦作業準備に入ります😊👌