4月2日に引き取ったヤマハアップライトピアノのU3のアクション🎹

作業内容はフレンジコードの交換、ブライドルテープの交換、ハンマーヘッドの整形作業、動作不良がおこっている部分の修理作業になります。

本来は引き取った次の日に作業を行いますが、今回はお客様の予定もあり9日間ほどお預かりして修理いたしました🙇‍♂️

大体アップライトピアノのアクション引き取り修理作業はこの内容がほとんどです。修理費用は50000~60000円ほどですね。作業もそれなりに長いので今回は二部構成でお届けしたいと思います。それでは、アクションの状態を見ていきましょう。

大体のアクションの中身は経年劣化により茶色くなって部品が脆くなっています。この「フレンジコード」と呼ばれる部品がまさしくそうです。

経年劣化により茶色くなって千切れてしまっています💦

ここはバネをひっかける部分でそのバネの力で素早く戻るために必要なコードなのです。ここが切れてしまうと鍵盤を連打する際、戻りが悪くなって演奏に支障が出てしまいます。しかも、ここを千切れたままの状態でピアノを使用するとバネが曲がり、最悪折れてしまうことがあります😧

そうなるとここの「フレンジコード」の部品交換だけでなく、バネの交換もしなくてはいけなくなる場合があります。

さて、次は赤い丸で囲っている「ブライドルテープ」を見ていきましょう。

「フレンジコード」のように見た目は茶色くはなってはいませんが、直に触ると先端の赤い部分が脆くなっているためここも交換します。見た目は綺麗ですが「フレンジコード」と同じ時期に使われた部品なので交換は必須です。

それでは、「フレンジコード」新しいのを準備します。真っ白で弾力のある新しい「フレンジコード」です👍

この茶色の「フレンジコード」もかつては白く引っ張ってもすぐ千切れることはない部品だった。これを一つ一つ交換していきます🪛

さて、88本の「フレンジコード」を交換するため接着剤を剥がし、新しい「フレンジコード」を取り付けていきます。貼る際は少し薄めた接着剤を使って片方ずつに接着剤をつけていき、長さを均等にそろえていきます。

「フレンジコード」もただ貼ればいいという訳でなく左右位置のバランスを出来るだけ揃えていかなければいけません。

均等に貼らないとバネの力に負けて取れてしまう場合があるからです。

やり方は人それぞれですが、私はアクションを起こした状態で正面から取り付けて、「フレンジコード」がバランスよく貼れているかどうか確認しながら貼っています🔍

「ブライドルテープ」も新しいのに交換し終え、アクションを寝かしてダンパーに関係する金属磨きを行っております😊

これも重要な作業でして、たまにペダルを踏むと「ギギィ」という異音が発生する場合があるためアクションの引き取り修理に関わらずクリーニングするピアノも同じように金属を磨いていきます✨

さて、ここまですればあとは取り外したハンマーを再度取り付けていきます。

明日のブログはハンマーの整形作業に現地での調整等をしてる作業風景を載せていきたいと思います。

それではまた明日👌