ピアノの主要部位ごとの掃除ポイント
ピアノの掃除は各部位ごとに異なるアプローチが必要です。以下は主要部位の掃除ポイントとなります。
まず「響板」、前回のブログに載せた作業ですね。ピアノの音の源は「響板」と弦となります。「響板」の掃除をする際には、できれば弦に付着した汚れや錆を注意深く取ります。その後は柔らかいブラシ等を用いて微細なホコリを取り除いていきます。ここでの慎重な清掃はピアノ内部の美観と美しい音色を引き出す鍵となる作業でもあります。
次は「フェルトパーツ(特にダンパー)」、ダンパーが良い例ですね。ピアノの音質や音を止めるのに影響を与える重要な部分です。清掃時には特に「フェルトパーツ」周りに溜まったホコリや汚れを取り除くことが重要です。表面に埃が積もっている場合は柔らかいクロスを用いて優しく拭くことで、美観を保ちつつ清潔な状態を維持します。
特にこのような状態のダンパー等は汚れが表面に付着していたり、動きが鈍くなっている場合があります。
次は「埃除去の重要性」となります。ピアノ内部の通気孔や隙間に蓄積する埃は、音の共鳴を妨げるだけでなく機構の正常な動作を妨げる原因にもなります。掃除時には掃除機を用いて埃を満遍なく除去していき、クリアな状態を維持しましょう。
見えない部分でもこれぐらいの埃が溜まっております。掃除機で綺麗に除去していきましょう。
最後は「部品の摩耗チェック」。定期的な掃除は同時にピアノの部品の状態を確認する良い機会でもあります。掃除中に部品の摩耗や劣化をチェックし、早期に修理や交換が必要な場合はプロの技術者に相談することが大切です。これによりピアノの寿命を延ばし、最適な状態で高品質な音色を保つことができます。
ピアノ掃除の頻度とタイミング
ピアノの掃除は定期的なメンテナンスとして重要ですが、頻度とタイミングには注意が必要です。
ピアノの使用頻度や環境により異なりますが、一般的には月に一度程度の軽い掃除が適しています。しかし、汚れやピアノ本体の異常が見られた場合には早めに手入れをするかプロの調律師を呼びましょう。
綺麗に中の埃が無くなりました!これで一安心ですね。
季節ごとの留意点と対策
高湿度と過乾燥はピアノの調子に大きな影響を与えます。特に湿度が高い季節では木材が膨張しやすくなり、逆に低い季節では収縮しやすくなります。湿度計を用いて湿度を確認し、除湿器や加湿器を活用して安定した環境を保つことが必要です。これによってピアノの調律を安定させ、部品の劣化を防ぎます。
冬季特には空気が乾燥しやすいため、静電気によるホコリの吸着や木製部分の乾燥が懸念されます。掃除時には特に木製部品の周りにに調整剤を使用したりなどの対策を行いましょう。また、冷暖房の影響で急激な温度変化が生じることも考慮し、ピアノを安定した温度環境に置くよう心掛けましょう。これにより、ピアノが安定した状態で冬季を乗り越えることができます👍