調律+現地調整作業

東洋ピアノ アポロ(APOLLO)ピアノ SR-6。

1980年代に製造されたピアノ。

今回は調律と鍵盤のタッチの調整作業。

2年ほど年数が空いていたため若干音の狂いと動作不良が見られたので調整することになりました。

本来なら弦の真ん中に当たるはずがハンマーが右にズレているため打弦するとちゃんとした音量が出ない。

弦の中心に当たるようにハンマーの角度調整が必要になります。

アルコールランプを使用し、ハンマーの間隔と左右位置を一つ一つ調整していきます。
この作業を「弦合わせ」と言い、アップライトピアノ、グランドピアノ問わず、とても大切な作業となります。

この作業をするかしないかで音の粒がはっきりするかしないか分かれます。

ハンマーの弦合わせ作業が完了したら今度は動作不良の確認作業に入ります。

↓の動画のように自発的に戻らない動きをしている部分がありますね。

これはハンマーの軸部品となる「センターピン」の交換を行わなければなりません。

この動作が鈍いと鍵盤のタッチにも影響します。

勿論、ここだけでなく今度は鍵盤に貼ってあるクロスも確認していきましょう。

鍵盤の赤いクロス(青い矢印)
このクロス部分も空気中の水分を吸った影響か膨らんでしまい、動きが鈍い。

専用の工具を使い、クロスを少し圧縮していきます。

クロスを圧縮中・・・
この作業が結構時間が掛かる。

鍵盤の一つに異常がある場合は他の鍵盤にも異常があるということなので、88本の鍵盤を確認してはクロスを圧縮していきます。

ピアノの調律/調整作業は、ピアノの音質や演奏性を向上させるために欠かせない重要な作業となります。

正確な音程をや演奏性を実現するために、作業には専門の技術と道具が使用されます。

ピアノの整調は鍵盤の調整や動作機構の確認等が行われ、最後にピアノ全体の音色やバランスを整えていきます。

また、ピアノのアクション調整では演奏性を向上させるために鍵盤のタッチやハンマーの調整が行われ、今回の作業には画像はありませんがピアノのペダル調整も必要となります。

演奏時にペダルの操作性を最適化しておかないと雑音が出たり、踏みにくい状態で演奏することになってしまうため調律/整調が終わり次第、確認しなくてはいけません。

これらの調整作業はピアノの状態や使用環境によって異なるため、ピアノを最高の状態に保つためには定期的なメンテナンスをすることがとても重要です。

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